茨城県の野生動植物データベース

クロアカゴケ 

カテゴリ レッドデータ種
生物のグループ 菌類・変形菌類・地衣類
高次分類名【和名】 子嚢菌門,  子嚢菌綱,  チャシブゴケ目,  クロアカゴケ科 
高次分類名【学名】 Phylum Ascomycota,  Class Ascomycetes,  Order Lecanorales,  Family Mycoblastaceae
種名/亜種・変種・品種名 種名【和名 英名】 クロアカゴケ
亜種・変種・品種名【和名】
種名【学名】 Mycoblastus japonicus Müll.Arg.
亜種・変種・品種名【学名】
分布 国内 本州から九州(日本特産)。
国外
生物学的情報 クロアカゴケ属の固着地衣で,ブナ帯の樹皮に着生する。地衣体は灰白色で,顆粒状で頭状の突起が散在する。子器は径1~2mmの黒色の半球状で,地衣体上に散在する。子器を切断すると黒色の皮層の内側が鮮やかな赤色をしているため,この名(黒赤苔)がある。本州~九州に分布する。類似のチャクロイボゴケ属(Lecidella)の子器の皮層の内側は類褐色で,赤くはない。コゲボシゴケ科コゲボシゴケ属(Megalospora)の地衣も外観が似ているが子器の皮層の内側は赤くならない。
分布生息状況 県北及び県南の山のブナ帯で6か所の記録があるが,最近は,確認出来ていない。
レッドデータ・カテゴリ 茨城県2020:絶滅危惧Ⅱ類;環境省2019:対象外
レッドデータ選定理由 2 遷移・荒廃の進行
生存の危機 山頂部のブナ林が荒廃していて,生育が不適化。
特記事項 特になし。
引用・参考文献 中島明男. 1970. 加波山の地衣目録. フロラ茨城, (47): 3-4.
佐藤正己. 1963. 日本産地衣類の分布(第Ⅸ報). 茨城大学文理学部紀要(自然科学), (14): 44-47.
吉村 庸. 1987. 原色日本地衣植物図鑑 第5刷. pp. 185-186, 保育社.
吉武和治郎. 1996. 茨城県の地衣植物(修正版)―研究小史と目録―. 茨城県立取手第二高等学校紀要, (19): 7-48.
執筆者名(協力者名) 吉武和治郎

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