茨城県の野生動植物データベース

オオカギイトゴケ 

カテゴリ レッドデータ種
生物のグループ コケ植物
高次分類名【和名】 コケ(蘚苔)植物門,  蘚綱,  シトネゴケ目,  ハイゴケ科 
高次分類名【学名】 Phylum Bryophyta,  Class Bryopsida,  Order Hypnobryales,  Family Hypnaceae
種名/亜種・変種・品種名 種名【和名 英名】 オオカギイトゴケ
亜種・変種・品種名【和名】
種名【学名】 Gollania splendens (Iisiba) Nog.
亜種・変種・品種名【学名】
分布 国内 宮城県,千葉県,茨城県。
国外
生物学的情報 植物体は大形で,茎頂付近が黄褐色,基部は褐色になる。匍匐する茎は羽状に分枝し,長さ8cm以上に達する。茎の横断面で表皮細胞は小さく厚壁,偽毛葉は半円から三角形。葉は丸く付くことが多く,狭卵形で深く凹み,長さ1.0~2.7mm,葉先は不規則に尾状に曲がる。中肋は2本で,下部で癒合することはあまりなく,長さは葉の1/5~1/4に達する。葉身細胞は短い線形で弱くうねる。翼細胞はわずかに分化し,方形から長方形。低海抜の湿地に生育する。
分布生息状況 本県では,稲敷市の1か所で確認されている。
レッドデータ・カテゴリ 茨城県2020:絶滅危惧Ⅰ類;環境省2019:絶滅危惧Ⅰ類
レッドデータ選定理由 3 生育地点が少ない 4 湿地の開発
生存の危機 産地が局限しており,開発などによって群落が容易に消失することが危惧される。
特記事項 宮城県では1935年以降確認されておらず,現存する産地は千葉県と本県の2か所のみである。
引用・参考文献 Higuchi, M. 1985. A taxonomic revision of the genus Gollania (Musci). J. Hattori Bot. Lab., 59: 1‒77.
環境省(編). 2015. レッドデータブック2014 ―日本の絶滅のおそれのある野生生物― 9, 植物Ⅱ (蘚苔類・藻類・地衣類・菌類). 580 pp., ぎょうせい.
Noguchi, A. 1994. Illustrated moss flora of Japan, Part 5. pp. 1013‒1253., Hattori Botanical Laboratory, Nichinan.
鵜沢美穂子・杉村康司・樋口正信. 2019. 茨城県妙岐ノ鼻におけるオオカギイトゴケの発見. 蘚苔類研究, 12 (1): 14-16.
執筆者名(協力者名) 鵜沢美穂子

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