茨城県の野生動植物データベース

ニホンリス Japanese squirrel

カテゴリ レッドデータ種
生物のグループ 哺乳類
高次分類名【和名】 脊索動物門  哺乳綱  ネズミ目(齧歯目)  リス科 
高次分類名【学名】 Phylum Chordata  Class Mammalia  Order Rodentia  Family Sciuridae
種名/亜種・変種・品種名 種名【和名 英名】 ニホンリス Japanese squirrel
亜種・変種・品種名【和名】
種名【学名】 Sciurus lis Temminck
亜種・変種・品種名【学名】
分布 国内 本州, 四国, 九州
国外 日本固有種
生物学的情報 頭胴長16~22㎝,尾長13~17㎝,体重250~310g。背面は夏毛で赤褐色,冬毛で暗褐色,腹は純白。
平野から亜高山帯までの自然林を好み,低山帯の松林に多い。昼行性で主に樹上で活動するが,春から秋に食物を地面に浅く埋め貯蔵し,冬の餌の少ない時期に利用する。
樹木の種子,果実,花芽,キノコ類を好み,昆虫その他の節足動物も食べる。樹皮などで球形の巣を樹上に作る。行動圏は雌で4~17ha,雄で4~30ha。初春から夏までの間に1~2回,2~6頭の子を産む。
近似種としては,キタリスが北海道に生息する。また,クリハラリスが坂東市に定着し,シマリスの生息が常陸大宮市で確認されている。
分布生息状況 本州,四国,九州,淡路島。市街地周辺や本州の中国地方で稀,九州と淡路島は近年情報がない。
県内では阿武隈山地,八溝山地,筑波・加波山系の一帯に分布する。
1996年に神栖市で遺存的生息地が確認された後は,筑波山系以南で情報がほとんどない。
レッドデータ・カテゴリ 茨城県2016:準絶滅危惧;茨城県2000:希少種;環境省2014:絶滅のおそれのある地域個体群(中国、九州地方)
レッドデータ選定理由 ①生息環境の悪化、⑤移入種との競合
調査不足も否めないが,鹿行,県南,県西部の平地林で生息情報が著しく希薄である。生息地の分断,孤立が懸念される。千葉県北部の平地林で生息情報があるが,県南地域へ河川を越えての個体の供給は考えにくい。
生存の危機 平地の松林の減少が生息地を狭めたと考えられる。生息環境の減少に歯止めがなく,好転も望めない。シマリスとの競合が懸念される。
特記事項 千葉県が要保護動物(環境省:絶滅危惧Ⅱ類に相当)に,埼玉県が地帯別危惧(環境省:該当なし)に指定。
引用・参考文献
執筆者名(協力者名) 竹内正彦

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