茨城県の野生動植物データベース

アオマダラタマムシ 

カテゴリ レッドデータ種
生物のグループ 昆虫・クモ類
高次分類名【和名】 節足動物門  昆虫綱  コウチュウ目(鞘翅目)  タマムシ科 
高次分類名【学名】 Phylum Arthropoda  Class Insecta  Order Coleoptera  Family Buprestidae
種名/亜種・変種・品種名 種名【和名 英名】 アオマダラタマムシ
亜種・変種・品種名【和名】
種名【学名】 Nipponobuprestis amabilis (Vollenhoven)
亜種・変種・品種名【学名】
分布 国内 本州, 四国, 九州
国外 中国,朝鮮半島
生物学的情報 体長16~29㎜。全体に金緑色で,橙色あるいは赤色を帯びる個体もいる。上翅の2対の丸い陥没紋は特異的。
成虫は5月末~8月中頃に現れ,アオハダ,クロガネモチ,オガタマノキ,ツゲなどの衰弱木や新しい立ち枯れに飛来する。
よく似た同属のクロマダラタマムシ N. querceti は全体に黒みが強く,上翅に陥没紋がないことなどから容易に区別できる。主に西南日本に分布し,本県は分布の北東限で,はるかに珍しい種である。
分布生息状況 本州(山形県以南),四国,九州,対馬;国外では中国,朝鮮半島に分布する。
県内では水戸市偕楽園は古くから知られた生息地であるが,近年は水戸市森林公園,城里町(旧桂村)御前山,常陸大宮市下伊勢畑,筑西市(旧協和町)蓬田,美野里町などからも記録され,局所的ながら広く分布するようだ。
レッドデータ・カテゴリ 茨城県2016:絶滅危惧Ⅱ類;茨城県2000:絶滅危惧種;環境省2014:対象外
レッドデータ選定理由 ①生息環境の悪化 ②大部分の個体群における個体数の減少 ③生息地の局限
西南日本に分布の中心がある種で,北関東地域では非常に珍しく,主に里山林や寺社林などに発生するが非常に局所的で,個体数も少ない。
生存の危機 里山林の伐採などによって生息環境が破壊され,個体数が著しく減少している。
特記事項 近年,朝鮮半島~中国にも分布することが知られた。なお,本種は基亜属 Nipponobuprestis に属するが,よく似た同属のクロマダラタマムシは亜属(Nipponobuprestisia)を異にする。
引用・参考文献
執筆者名(協力者名) 大桃定洋

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