茨城県の野生動植物データベース

ヒメマダラナガカメムシ 

カテゴリ レッドデータ種
生物のグループ 昆虫・クモ類
高次分類名【和名】 節足動物門  昆虫綱  カメムシ目(半翅目)  ナガカメムシ科 
高次分類名【学名】 Phylum Arthropoda  Class Insecta  Order Hemiptera  Family Lygaeidae
種名/亜種・変種・品種名 種名【和名 英名】 ヒメマダラナガカメムシ
亜種・変種・品種名【和名】
種名【学名】 Graptostethus servus (Fabricius)
亜種・変種・品種名【学名】
分布 国内 本州, 四国, 九州, 沖縄
国外 台湾,東南アジア, 太平洋諸島
生物学的情報 体長8㎜内外。体は黒色で,前翅は橙赤色の地に黒の斑紋があり,この黒紋の様子から,和名が名付けられている。この黒紋の変化はさまざまであるが,本県産の個体では,比較的安定している。
本県の海浜部のハマヒルガオを寄主植物として生息している。
ジュウジナガカメムシや本県から未確認のコ マダラナガカメムシに似るが,背面の文様や成虫の寄主植物を観察することで区別は容易である。
分布生息状況 本州,四国,九州,南西諸島;国外では台湾,東南アジア,太平洋諸島に分布する。
県内では日立市をはじめ,県内数ヶ所の海浜部から記録された。本種は寄主植物であるハマヒルガオに強く依存し,あまり植物から離れることはない生態のように思われる。県内の海岸部にはハマヒルガオの自生地が各所に点在するため,本種の生息地はさらに増える可能性がある。
レッドデータ・カテゴリ 茨城県2016:準絶滅危惧;茨城県2000:対象外;環境省2014:対象外
レッドデータ選定理由 ①生息環境の悪化 ②大部分の個体群における個体数の減少 ③生息地の局限
海岸部のハマヒルガオを寄主植物としているが,この砂浜に生育する植物の勢いは,決して「旺盛」といえるものではないように思われる。寄主植物の消滅や砂浜の減少によって,容易に絶滅や個体数の減少といった状況が考えられる。
生存の危機 潮流の変化や開発による砂浜の減少は,本種の寄主植物であるハマヒルガオの絶滅や減少につながるが,このことは,本種の生息に致命的な影響を与えることになる。
特記事項
引用・参考文献
執筆者名(協力者名) 成田行弘(櫻井 浩)

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