茨城県の野生動植物データベース

チゴガニ 

カテゴリ レッドデータ種
生物のグループ その他無脊椎動物
高次分類名【和名】 節足動物門  軟甲綱  エビ目(十脚目)   コメツキガニ科 
高次分類名【学名】 Phylum Arthropoda  Class Malacostraca   Order Decapoda  Family Dotillidae
種名/亜種・変種・品種名 種名【和名 英名】 チゴガニ
亜種・変種・品種名【和名】
種名【学名】 Ilyoplax pusilla (de Haan)
亜種・変種・品種名【学名】
分布 国内 本州, 四国, 九州, 沖縄
国外 朝鮮半島
生物学的情報 甲長7㎜,甲幅10㎜程度まで。甲は横長で六角形に近い。背面がやや膨らみ,短毛がある。全体に淡青色褐色で光沢があり,胸の部分は青色を帯びる。ハサミ脚は左右相称で短く白い。内湾や河口干潟の泥質底に巣穴を掘り,集合して生息。泥から有機物をこしとり泥団子をつくる。オスはハサミ脚をリズミカルに上下する。
近似種のハラグレチゴガニは国内での分布が九州有明海に限られる。
分布生息状況 本州(宮城県以南)~九州,奄美大島,沖縄島,西表島。 国外では朝鮮半島。
県内では,茂宮川河口干潟の潮間帯下部に生息。
レッドデータ・カテゴリ 茨城県2016:絶滅危惧Ⅱ類;茨城県2000:対象外;環境省2014:対象外
レッドデータ選定理由 ①生息環境の悪化 ③生息地の局限
生息地が限定され,個体群は小さい。茂宮川干潟は河川改修などで消滅する可能性がある。
生存の危機 茂宮川河口域はこれまで幾度か改修工事の対象となってきた。チゴガニの生息場所としては不安定で,個体群は常に致命的な影響を受ける恐れがある。
特記事項 汽水域の限られた生息域に出現する希少種である。[千葉県:一般保護生物,東京都:留意種,日本ベントス学会:奄美大島以南の個体群は,絶滅の恐れあり]
引用・参考文献
執筆者名(協力者名) 森野 浩・桐原幸一(中山聖子)

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